「金儲けとしてのルアー」
いつも小生が言っていることですが、最近の釣りブームは治まるところを知らないようで、年々加熱する一方、釣りという
産業が日本経済に影響を与え始めていると言っても過言ではないのではないでしょうか。ここ2、3年のうちで、国道などに
出来たルアーショップを見てみると、そのほとんどが大手の量販店であり、どの店に行っても同じような品揃えで、同じような
価格をもって店を構えているようです。さて、最近に始まったことではないのでしょうが、ルアーという非常に不思議な商品に
その人気が集中し、それ自体が高価で取り引きされているという現状があります。以前なら「HEDDON」のビンテージ
ものの、いわゆる大昔のルアーがコレクターの中で取り引きされていたのですが、この「古くてすでに失われている」という
ものに加えて、最近では、「珍しい」「希少価値が高い」「生産個数が少なくて手に入らない」という
事情のルアーにまで高値がついてしまっています。「限定品」「プレミアムバージョン」「特別版」などという言葉に非常に弱い
日本人ならではなんでしょうね。限定で思い出すのが、以前(10年ぐらい前でしたが)クラッシックのCDで、ワーグナーの
「ニーベルングの指環」というオペラのCDがありまして、これがCDにして16枚組という世界一長いオペラなんですが、
このオペラの演奏で名高いのが「ゲオルグ・ショルティ指揮ウィーンフィルハーモニー管弦楽団」のもので、このCDが
純金CDで限定500セットという非常にプレミアが付きそうな仕様で発売されたんですね。ちょうど、このCDを買おうかな
と思っていた頃だったんですが(あの時は無謀でした。今なら絶対に買わない!)500セット限定を知らなかったので
知り合いの小さな店に注文したんですね。それがすぐに入ってきまして、面白いことに発売して1年以上経過して
いるのに2セットも入ってきたんですね。大阪の小さな店に1年以上経過しているものが2セット..........。しかも限定500
セット。不思議ですよねえ。このCDは今も再販されているんですが、すでに純金仕様ではなく、値段も¥50000(純金)から¥35000
(普通版)にまで下がっています。つまり500という数字は最低でも5〜10倍は造っているわけで、タマゴっちしかり、ルアーしかり
なんでも「限定」に弱い日本人むけの策略なんですね。
さて、話はルアーに戻るんですが、ルアーは消耗品です。割れる(木製)、失うなどのアクシデントは日常茶飯事。だから、いくつ造っても
売れるものなんですね。しかしルアーは基本的にハンドメイド。こうなると数を造れませんので、どうしても人気のあるものはつねに品薄状態
で、無くしたら次に買えないなどの状態にならないように1人がいくつも買うので、更に足りないわけです。当然メーカーも儲け主義が先立ちますので
人気を煽る為に「生産調整」をするわけで、そうなれば人気が先立ち、物がないので更に人気が高まるという仕組みになってしまうんですね。
最近では本当に多くの釣り雑誌が出てきており、その中でも「ZEAL」「バルサ50」「メガバス」を集中的に取り上げるものですから、
さらに人気が高まるんですね。雑誌で見たから欲しい→店に売っていない→仕方ないのでプレミア付きで売られているものを買うという構図が
ここでできあがるんです。
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