「詐欺!」




もう何度もこのコーナーで言っているんですが、最近の釣り業界っていうのは本当にひどい状態になっている んじゃあないでしょうか。まあ、人気のあるものは「たまごっち」にしろ「エアーマックス」にしろ同じで、 「売ってない」、「プレミア付きで定価じゃあ買えない」、「それを巡っての犯罪が続出する」、「TVや雑誌などでべた賞め」、 「髪を染めてピアスしたちょっと恐いお兄さんやお姉さん達の人気の的となる」などの現象が必ず出てきます。 最近の商品はとにかく「女の子や子供にウケル!」、これでなければ絶対といって良いほど業界は活性化しません よね。しかし、活性化しすぎた業界は確実にその後に衰退しきってしまうもので(吹き零れない鍋で一世風靡した 会社も倒産したでしょう?あれだけあったビリヤード場はどこへ行ってしまいましたか?)、この波に乗って規模を 大きくした企業は、確実に訪れる衰退時期になった時、大きな負債を抱えて倒産するものです。 さて、この3年間ほどで妙に大きくなった釣り業界の企業を挙げてみますと、


@シマノ
昔の釣りブームの際では2流メーカーとしてその名を轟かせていた「シマノ」。ベイトリールの「バンタムシリーズ」以外の目玉 商品が無かったように思います。それが、かの有名なフィッシングインストラクター「村田基」のお陰で、ルアー専門のスコーピオン シリーズをリリース。この海老茶色のスコーピオンが大当たり!で、今までダイワなどに及びもつかなかったリール でも「Metanium−XT」「Calucatta」などがこれまた大当たり!特にメタニウム−XTは日本で 最も高性能なリールとして、未だにその名を轟かせているぐらいです。しかし、ラインがロッドの中を通る「インナーシステム」 のIG−HiSpeedが大失敗(後でふれます)。ちょっと勢いを無くした時期もあったが、最近ではメタニウムなどの 製品を新規一転して、さらに人気の追い討ちをかけています。






Aエバーグリーン
正直言ってこんなメーカーの存在を知ったのは3年前。何のメーカーか知りませんでしたね。関西を中心に活動している メーカーで、主力商品はロッドの「コンバットスティックシリーズ」。正直言って、業界一硬くてシャキッとしたロッド を造っているようです。最近は「INSPIER」シリーズも異常な程好調で、未だに品切れ状態が続いているそうです。 ルアーも開発していて、「コンバットペンシル」「コンバットポッパー」「コンバットバイブ」「コンバットクランク」 などの「コンバットシリーズ」が得意で売れまくり状態です。また、スピナーベイトの「デルタフォース」もすごい人気。 確かに、コンバットペンシルやコンバットポッパーは 誰にでもいい動きが演出できるスグレモノなんですが、発売当初は余りまくっていたこのルアー、最近では絶対見かけません。 デルタフォースはまめに入荷するので、まめに釣具店に足を運んでいれば、必ず手に入りますね。でも、そんなにいいスピナーベイト とも思えませんね。スピナーベイトなんてものは魚がいれば釣れる物なんですよ。だから「バスホッグ」(スンフィン製。ウウッ!なんて古い!) でも、「THE・BLADE」(ヒルデブランド)でも良いんですけどねえ。
このエバーグリーン、聞いた話によると5人で会社をやりくりして、昨年度は5億円の利益を出したそうな。おお、コワ。






BZEAL
もう皆さんよーくご存知「アライ君」で有名なZEALです。このメーカーの最初のルアーは「テラー5/8」「ゲイリーウィッチ3/8」 「アンカニーチャップ5/8」の3つで、全然売れませんでした。形は特徴の無いものだったし、その頃なら、みんなバルサ50をかって いたそうな。まあ、ゲイリーウィッチは未だに良い動きをしているZEALのオリジナルですから、悪くはないのはよくわかりますが、 とにかく数年後にプレミア付きで売られるなんて考えてもみなかったでしょうね、柏木社長は。とにかく、アライ君人気で、どうしようもなく 売れまくって、未だに完売状態です。しかし、最近のマニア達はZEALの質の悪さにさすがに気づいている様で、以前のプレミア 価格では買わなくなっているということ。さすがに1万以上出してまでは買いませんわなあ。質の悪さは相変わらずみたいです。



Cバルサ50(スポーツザウルス&アルファクラフト) いつも小生が記事にしているかの「バルサ50」です。ZEALと違って昔から多くの人々に愛されていたこのシリーズは、本当に良い物を 造っていたんですが、昨年の池原ダムでの「62cm」というランカーバスを抜き上げたのが「ホッツィ−トッツィ−・オリジナル」だった ことからそれでも常に品薄感が漂っていた(と言っても1昨年なら「ホッツィ−トッツィ−・オリジナル」なんて、1ヶ月近くも店に残って いましたけどね)んですが、これでクリティカルヒット!完全に人気に火が点いてしまって、もうどうしようも無いぐらいの超人気状態に なってしまいました。小生もちょっとずるい方法で毎月50シリーズは発売されたものを各色各2個づつ買ってましたが(今から思えば2万 円以上もの金を50につぎ込んでいたんですね。ああ..........、コワ。)最近では「WoodenBrothers」といって、本来バルサ で作られているこのシリーズが、木製となって登場。以前なら「ホッツィ−トッツィ−」や「ビッグラッシュ」などの定番がウッドになった だけでしたが、今度は全く新しいものとなって登場したようです。さすがに儲け根性が旺盛で、¥4500もします。以前のウッドは ¥3000でしたのに..........。これもほとんど店に並ばないですね。まあ、私は偶然1個だけ買えましたが、今ではもうルアーに¥4500も 使えないですね。
下記は「Wooden・Brothers」の中の「Mamb−O」。たまたま立ち寄った店で売ってました。しかし、¥4500は高すぎる!





Dメガバス
静岡に本拠地を置く、最近とにかく異様にブレイクしているルアーメーカーです。始まりはバスロッド「ARMS」や、ルアーの「Z−CRUNK」 などを細々と作成していたんですが、最近になってロッドの「Destroyer」シリーズやルアーの「POP−X」などが異常な人気で、 あっという間に超人気メーカーとなってしまいました。デストロイヤーなんかは発売して2年は経っているのに、未だ超品薄状態。まあ、入手は殆ど 不可能でしょう。まあ、穴場としては滋賀県の「北川釣具」(彦根市TEL:0749−23−6222)や「MUDDY’s」 (彦根市TEL:0749−26−8737)に結構在庫があまっていたりします。
あと、「TOP・HEAVY」(大阪府・堺市TEL:0722−72−1380)などがけっこうまめに入荷させているので、 当たってみてはいかがでしょうか。ルアーは何とかしてなら入手可能です。一番良い方法は「マリンコンパニオン」で売っている、「必殺!抱き合わせパック」 を購入する事です。皆の憧れる「DOG−X」や「デルタフォース」(エバーグリーン)などと、非常に売れないルアーと抱き合わせて、何と1万円! この方法なら買えます!今でもかなり余っていて、今なら狙い目だ!ちなみに、「アライ君」を入れたバージョンもあります。






さて、最近本当に女性と子供に人気のある物は、経済を左右するぐらいの金を生みます。大袈裟な広告・宣伝がなされると、ちょっとバス釣りでも 始めようかなあなんて思っている人たちが、「名前を良く聞くので、良い製品だ!」と勘違いして、購入してしまうという悲劇を生みます。 確かに、大袈裟な宣伝をしている物の中にも良い物はあります。しかし、そんな良心的なメーカーは非常に少なく、ちょっといい気になって開発して みたものの、売れない。そうなると出現するのが「デモビデオ」です。良い例がシマノで、村田基氏が出てくるシリーズ「もっともっとバスは釣れる」は 完全にシマノの宣伝のビデオで、正直言ってゴミロッドの「IG−HISPEED」というほとんど使い物にならないロッドを 「これは良い竿です!」なんてべた賞めしたら欲しくなりますよ。しかも村田氏がうまく使えるのは当たり前!小生もこのロッドを購入した ことがあるんですが、3万もするのに、使い勝手では1万円程度のロッドに完全に負けてますよ!インナータイプなので、糸がよれていると ルアーが飛ばないし、軽いルアーなんてとんでもないです。しかも、糸をロッドに通すだけでも専用のワイヤーを使用しなければ糸すら 通せないんですね。しかし、これが売れるんですよ!しかし、べた賞めしている村田氏自身がこのロッドを使用していないことから見ても、 やはり良い物とは言えませんよね。良いものなら本人が使用してしかるべきですよ。こんなものを企業が造る事はしかたないにしても、 なんにも知らない人が購入して悲しい思いをするのはちょっとひどいですよね。まあ、企業も店も商売なんですから、売らないわけには いかないんですが、せめて末端の小売店では真実の声を聞かせて欲しい物です。しかし、小売店でも売り上げが上がらなければなりませんので 売れないために在庫過多になっている商品を、良い商品であるかのように説明して、知識のない消費者に買わせてしまう店員もいるので(まあ、 釣り具に限りませんが)気を付けた方がいいですね。いちばん良い方法は、釣り人の為を思って良心的な商売をしている店を探す。(兵庫県芦屋市に あるB.B.ハウス田中氏経営は超お勧め。本当に良い物を教えてくれます。また、ルアーブランドのGodagrey も手がけています。)また、釣りに詳しい友人に聞くなどが良い方法ですね。
という事で皆さん!釣りにかこつけた汚い商売に引っかからないようにしましょう。




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