どうも、JOKER1です。
先月号から寄稿させていただいていますが、今回から当コーナー名をまぁ〜してみてと改題します。
                                            ※まぁナニナニしてみてと読んでください。  
といいますのも毎月、本を読むのは大変で、とりわけ本を選ぶという作業が大変ですし費用もかかります。
※既婚者である私には費用がかかるのが一番痛い。
そんな訳でここでは私が興味を持った事を私の調べられる範囲でお伝えし興味を持ってもらおうってなわ

けです。

※JOKER1はそんな多趣味な人間ではないのですぐネタが付きそうですが・・・(笑)。


JOKER1のまぁ〜してみて

今月のテーマ


さて、今月のテーマは先月に引き続き本なんですが、皆さんはこの残暑厳しい季節にどんな本を読まれるでしょうか?

「冷房の効いた部屋でゆっくり読みます」という方

「暑くても寒くても××先生の本しか読みません」という方

「くそ暑いのに本なんか読めるかっ!!」という方

「本はキライ」という方

色々いらっしゃると思いますが、今月私がお勧めする本は読んだ後、自分が、自分の細胞が恐くなる本・・・。

1995年第2回日本ホラー小説大賞受賞作品パラサイト・イヴです。

本のDATAから。

作 者:瀬名秀明

出 版:角川書店

初版発行:1995年4月30日

価 格:1400円

ジャンル:長編小説(ハードカバー)

コード:ISBN4−04−872862−8

PAGE:387ページ

作者のDATA※著者略歴より抜粋

名 前:瀬名秀明(せなひであき)

    1968年生まれ。

    東北大学薬学部を卒業

    東北大学院薬学研究科(博士課程)
    在学中(95年現在)

   

あらすじ

主人公は永島利明・・・大学の薬学部に勤務する気鋭の生化学者で、ミトコンドリアの研究で実績をあげていた。
ある日、彼の妻の聖美が不可解な交通事故をおこして脳死してしまう。
聖美は腎バンクに登録していたため、腎不全患者の中から適合者が検索され、安斉麻理子という14歳の少女が選び出される。
利明は聖美の突然の死を受け入れることが出来ず、腎臓の摘出の時に聖美の肝細胞(肝臓の一部)を採取し、培養することを思いつく。
しかし、Eve1と名付けられたその細胞は、しだいに特異な性質を露にしていった。
常識をはるかに超える増殖能力をもち、またミトコンドリアが異常に発達していたのだ。
一方、腎臓を移植された安斉麻理子も、毎夜襲われる悪夢に脅えていた・・・・・。
何者かが、自分の病室を目指してやってくる。そして移植された腎臓は嬉々としてそれを待ち受けている?
聖美の死を引き起こしたのは何だったのか?そしてEve1の正体とは・・・・・?

※本編概略より

感想?解説?

DATAのとおりこの作品が発表された1995年には作者の瀬名秀明氏はまだ現役の大学院生でした。

現役の薬学科の大学院生が書いた小説。

確かに専門用語が多く登場しますがそれ以上に、展開の面白さスケールの大きさに物語に引き込まれます。

まず、妻の死に直面して一見、狂気とも思える行動(妻の肝細胞の培養)にでる主人公。

普通の人はこんな事、思いつかないし出来ませんよねぇ(笑)。

確かに人間もカエルもアヒルもオケラもアメンボも、みぃーんな細胞で構成されていますが・・・・・・・。

ところで、細胞の中にいる生物って知ってます?

それが、ミトコンドリアです。寄生生物、いわば共生生物。

ミトコンドリアはエネルギーを作っているんです。ではなぜミトコンドリアは細胞のなかに入ったんでしょうか?。

まぁそれが解れば苦労しませんが(笑)。

なぜ、彼らミトコンドリアが我々生き物の細胞にパラサイト(寄生)したのか?。

主人公の妻の肝細胞のミトコンドリアなぜ、異常に発達していたのか?

腎臓を移植された少女が見る悪夢の正体は?

どうです、恐くなってきませんか?

JOKER1は色々なホラーを読みましたが今までで一番科学的でリアルなホラーではないかと感じました。

そう、パラサイト・イヴは読んでいる最中、読んだ後、背筋がスゥーッと寒くなる小説なんです。

残暑厳しいこの季節、涼しくなってみませんか?


まぁ読んでみて!

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